
自宅から病院までは、目と鼻の先の350メートル。
窓から病院の建物が見えるほど近いのですが、
この「近くて遠い通院」が、最近の私たちの大きな悩みでした。
これまでは愛車のジムニーで送迎していましたが、いよいよ母を車に乗せること自体が難しくなってきました。狭い車内への乗り降りは母の体に負担がかかり、見ているこちらも辛いものがありました。
さらに、もう一つの大きな問題が「駐車場の混雑」です。
母が通院する時間帯はいつも駐車場が満車で、車ならわずか2分の距離なのに、停める場所を探してぐるぐる回る……。そんな不毛なストレスが、通院のたびに重くのしかかっていました。
デイケアの方からも「車椅子があると楽になりますよ」と勧められていた矢先、従兄弟から連絡がありました。 「家に『アルク』という簡易車椅子があるけど、使ってみる?」
叔母が一度転倒して以来、仕舞い込んでいたというその一台。確認してみると、簡易車椅子と歩行器のハイブリッドのような非常に使い勝手の良いモデルでした。 「これなら駐車場を気にせず、玄関から病院まで直接行ける」 私は迷わずお借りすることに決めました。
いきなり母を乗せてぶっつけ本番、というわけにはいきません。 私は40kgの重りを車椅子に載せ、実際に病院までの道のりをテスト走行してみました。
路面の凹凸を確認しながら歩く。 結果は、片道約7分。 車で駐車する時間を考えれば、こちらの方が断然スムーズで、精神的にもずっと楽です。
自宅の2箇所の段差も、事前に解消する目処を立てました。
今週の木曜日、この「アルク」とともに、母と一緒に病院へ向かいます。
天気が良ければ、春の光を感じながらの心地よい散歩になるはず。
車の乗降という重労働からも、駐車場の満車ストレスからも解放されて、
母とゆっくり会話を楽しみながら歩く350メートル。
そんな新しい通院スタイルが、これからの私たちの正解になる気がしています。
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