マイちゃん。

先日、お世話になった奥様より連絡を頂いた。
お互いに近況報告していた。

到着して、それぞれに自己紹介をしていくやはり異国なだけあり聞き慣れない名前が多いなか、聞き慣れた音「マイ」と「アキ」と名乗る姉妹がいた。
名前と顔を最初に覚えたのは「マイ」と「アキ」だ。
私の名前は「タカオ」なので「ター(お爺さん)カオ(ハゲ)」と呼んで喜んでいた。
私は坊主頭だったので帽子を取ると、更に喜んでいた。
良く笑うのが「マイ」で、いつも大人しく、ボーッとしているのが「アキ」だ。
姉の「マイ」は妹の「アキ」を何かと面倒を見ていた。
私が「マイ」「アキ」姉妹と過ごしたのは、1年程だが姉妹の印象はとても強かった。

再び「マイ」に会ったは、彼女が15〜6歳の頃だと思う。
しばらく時間が空いていたので、久しぶりに会うこどもたちの成長ぶりに驚いた。
だが、「ターカオ」と私を呼ぶ「マイ」は、あの頃と変わらぬ感じがしたが、
しばらく話や振る舞いを見ていると、成長し大人になった「マイ」の姿だった。

私は、漠然と想像していた。
「マイ」はきっと結婚して、それなりに幸せに暮らしているのだろうと。
あの姉妹が受けた、私には想像もつかない悲しみと苦しみを考えると、今は幸せになっていて欲しいと、身勝手に願っていた。

それが、『「マイ」が亡くなった』と聞いた。
一年も前に、「白血病」だそうだ。
24歳だった。
連絡を頂いた奥様のご両親が看取られたそうだ。
ご両親は、姉妹を我が子のように可愛がっていたので、「マイ」も最後はお父さんとお母さんに会いたいと言ったそうだ。

マイちゃん。
アキが心配だろうな。

マイちゃん。
また、「ターカオ」ってからかってくれよな。
「デヘヘヘ」って笑いながら。
あなたの笑顔が忘れられないよ。


チョン・チュョオップ・クライオ・マイちゃん

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